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9月定例会「一日神戸大学」・・・トップページ写真/会場の様子

神戸大学からシーズの出前をしていただきました!

日時 平成15年9月12日(金)
   研究発表・個別相談13:45~17:55 懇親会16:10~17:30
会場 姫路商工会議所 6階(604・605)、2階大ホール

9月定例会は、神戸大学・共同研究開発センターの絶大なる支援を得て、播磨地域で初めての「一日神戸大学」を開催する運びとなりました。
  「一日神戸大学」とは?
1.ご希望のシーズを出前(主張発表)します。
2.その場で技術相談、その後のフォローにも応じます。
3.一社で解決できない問題解決をお手伝いします。
4.プロジェクト(研究会)設立をお手伝いします。

神戸大学では、この企画が第2回目であったこともあり、スタッフの見事なまでの準備の手際良さ、又、参加者への行き届いた心配りなど、すばらしいものでした。そして何よりも「シーズを出前します!」といった大学側からのアプローチは企業にとって、大変心強い元気の出る研究会となりました。そして個々の相談も積極的に受けて下さり、今後の交流が期待される一日でした。分科会の様子は、担当者からの報告でご覧下さい。

◎第Ⅰ分科会 材料・加工分野 

①テーマ「超精密・マイクロ加工の技術と動向と応用」
 神戸大学工学部長 機械工学科 教授 森脇俊道氏

 極めて高精度の超精密加工機と単結晶ダイヤモンド工具を用いて超精密除去加工(切削加工)の最近の技術動向と可能性について紹介。
又、ダイヤモンド切削による加工が不可能だった焼き入れ鋼や従来ガラスなどの硬脆材料の超精密切削を可能とした超精密超音波楕円振動切削について紹介 ここでの超精密加工とは、加工における形状制度で0.1μm仕上げ面粗さで0.01μmのオーダーの加工である。
超精密・マイクロ加工のニーズは、非球面工学部品などの金型や、バイオ関連の分野に於いて増大しつつあり新たな高付加価値のものづくりが求められている。質問3件あり。

②テーマ「自立型・知能型工作機械の開発」
-NCプログラムを必要としないNC工作機械の実現を目指して-
    神戸大学工学部機械工学科 教授 白瀬敬一氏

NC工作機械の新展開
1.NCプログラムを必要としない。
2.加工中のトラブルが回避できる。
3.柔軟な工程変更が可能になる。
 倣い加工のデジタル化
1.加工中に工具経路が生成できる。
2.  〃 切削条件が修正できる。
3.  〃 使用工具を変更できる。
→加工状況に応じた加工ができる。
 切削シミュレーション
1.加工中の切削が予測できる。
2.加工後の加工誤差が予測できる。
→加工精度が保障できる

現状では、倣い加工と同等の制度→金型加工、粗・中仕上 
 質問1件あり。

③テーマ「非磁性高強度金属材料の開発と実用化」
  神戸大学理学部物理学科 助手 水戸 毅氏
NiCrAl合金について
・ロシアで開発された材料(Ni56% Cr40% Al4%)
・高強度、高硬度
  熱処理条件によりHRC30~65で自在に硬さを制御できる
・優れた引っ張り郷土
  ベリリウム銅・ステンレス鋼の2倍
・優れた非磁性
  ステンレス鋼の1/100の磁性
・機械加工性良好
基礎研究でのNiCrAl合金の使用
 高圧下に於いて様々な物質の性質を測定する
 シリンダー装置の素材として使用
 ベリリウム銅製シリンダーに比べて3万気圧以上の高圧力を発生できる。
既存非磁性材料(ベリリウム銅、ステンレス鋼)の限界を超える。
 ・高強度に応える
 ・地場中で精密測定を可能にする。
  今後多用途への展開を期待する  質問2件あり。(報告者:金川企画委員)  

  

◎第Ⅱ分科会 環境、リサイクル分野 

①『各種ヒートアイランド対策屋根の開発状況と評価』
  神戸大学工学部建設学科助手 竹林 英樹 氏
②『寿命制御コンクリートの開発-複合材料の複合分野研究-』
  神戸大学工学部電気電子工学科助教授 竹野 裕正 氏
③『バイオを活用した資源リサイクルと堆肥の創製』 
  神戸大学農学部生物環境制御学科教授 大塚 紘雄 氏

150分間で3名の先生方から、シーズ発表をしていただきました.
教授の熱弁のおかげで時間がオーバー気味で、休憩なしのぶっ通しの大変ハードな講演となりました。参加者の中には移動時間さえもない方もみ受けられたようです。
 竹林先生の『私の発表について、アイデアがあれば言って欲しい、一緒に協力して欲しい』
と第一声がありました。また、、人の協力つまり、大学の学生のデータ作りと、企業の必要とするデータがマッチした場合に、産学が成立する。との説明も頂き、神戸大学における産学への取り組みの奥深さを感じました。竹野先生・大塚先生共に『大学のシーズより企業(中小企業)のニーズの発想が、研究につながる。』各企業の業界のニーズを取り入れるこ
とが、産学のスタートである。とのまとめを聞くにあたり、なんとなく産学交流会の原点のようなものを感じずにはいられませんでした。(報告者:天野企画委員)

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