5月分野別研究会のご案内
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5月分野別研究会(工学研究科)ご報告
~事業のシーズを見つけませんか?~
日時 5月9日(金)
14:00~17:00 分野別研究会&よろず相談
17:15~19:00 懇親会
場所 姫路商工会議所5階
主催ーはりま産学交流会 共催ー姫路商工会議所
★今年度初めての分野別研究会で、ご案内が遅れ皆様にご迷惑をおかけしましたことをお詫びいたします。
参加申込みを心配しておりましたが、当日は参加者62名(会員・33社37名、大学14名、顧問・アドバイザー8名、一般3名)となり、大変盛況となりました。
各担当司会者が事前に発表者の先生方と親しく打ち合わせ訪問等していただいていたお蔭で、先生の研究発表内容も回を重ねるごとに判りやすくリラックスした雰囲気でお話しいただけるようになりました。又参加者の方々も、目的意識をもって参加していただいているように感じました。
各分科会の様子は担当者からの報告をご覧下さい。
第Ⅰ分科会(新材料分野)のご報告・・・担当:小林企画委員
①固相反応法によるナノ粒子炭化物の製造技術:
工業技術センター/主任研究員 山田和俊氏
②エポキシ樹脂高靱性化と炭素繊維強化複合材料への応用:
工学研究科機械系工学専攻生産プロセス工学/助教授 岸肇先生
③新しい素材としてのマグネシュウム合金の魅力:
工学研究科物質系工学専攻材料工学/助教授 山本厚之先生
いずれも我々の日常業務、一般的な産業界に従事している者から見て最先端の技術を紹介いただいた。
(資源が豊富なマグネシュウムの利用、航空機にも使用されている炭素繊維強化複合材…等)
今、日本では人件費の安い海外へ生産拠点を移し国内の空洞化がクローズアップされているが、今回紹介いただいた様な新技術を利用した製品開発を行い日本でしか生産できない製品をいち早く立ち上げるのが急務ではなかろうか。
第Ⅱ分科会(メカトロニクス分野)・・・担当:北村企画委員
①光干渉法を用いた非接触振動計測技術:
県立工業技術センター ものづくり部/主任研究員 松本哲也氏
現在一般的に商品化はされている装置ではありますがコスト的に1000万円以上で中小の企業ではまだまだ普及をしていない状態。
それを数10万円という低コストで製品か出来ればその優位性は、かなりあるというコンセプトでの研究であり企業と共同で研究をしているとのこと。ものづくり支援の研究であり、はりま産学交流会の一つの方向性とも共通したものであった。
②機械知能工学とは(ファジイ,GA,NNからゲームの応用まで):
工学研究科機械系工学専攻機械知能工学/助教授 小西康夫先生
慶応大学・稲崎先生のもと数年間企業サイドで研究開発をし、約22年間産業界と深いつながりを持ち、10テーマの研究のうち9テーマは企業と組み技術開発に協力してきた。色々な企業と共に仕事をし、現在進行中の、ある企業との研究には、一人マスターを送り込み磁気軸受けの開発を行っているとの事。
実際この技術はまだ世界にはなく、はたしてうまくいくかどうかは分からないが研究するだけの価値は十分に有る、そういった研究に企業がマスターの人件費約2年分と場所、資材の提供のみということは、企業側には負担が極めて少なく、またマスターにとっても心わくわくするような研究が出来、両者のメリットが合致した関係になっている。小西先生の研究姿勢から、我々はりま産学交流会の目指す産業界と大学の関わり合い方と一致していることを感じた。
小西先生も、なにかオモシロいテーマがあれば果敢にチャレンジしたいとのこと。 本当に興味深い内容だった。
③ロボットと視覚:
工学研究科電気系工学専攻電子情報工学/助教授 近藤克哉先生
発表にビデオムービーを取り入れるなど、わかりやすく工夫して話していただいた。人の感覚器官で、最も情報量の多い視覚についての発表内容だった。時代とともにロボットの感覚器官は進歩し、現在第四世代である家庭や社会一般で利用できる非産業用パーソナルロボットの時代、アニメで言う鉄腕アトム的なロボットの可能性も否定できない時代になりつつあると言うおもしろい話しだった。
特許の関係でまったく話せないそうだが、ある企業と共同で開発しているテーマが有り、その内容については分からないが、すばらしいモノを研究開発しているということは、はりま産学交流会にとってガンバロウといったモチベーションを維持するカンフル剤になり有義な発表となった。
第Ⅲ分科会・・・よろず技術相談
相談件数は少ないですが、姫路工業大学・産学交流センターのコーディネーターがいつも対応して下さっています。今回は情報関係の相談を受けました。相談をしたいが、どの方(先生)に相談に行ったら良いか判らない方
は一度この機会をご利用ください。親切に対応して下さいます。