7月分野別研究会

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7月例会報告

講演会~大学院理学研究科&高度産業科学技術研究所による

 開催日時 7月11日(金)14:30~19:30

 梅雨の曇り空の中、播磨科学公園都市内の県立先端技術支援センターにて開催されました。
通常ですと、分野別研究会ということで分科会に分かれて6名の先生方に発表いただくのですが、今回は講演会形式で姫路工業大学理学部・高度産業科学技術研究所を代表する著名な先生方にご講演いただきました。

●講演①ー討論形式
     テーマ:「ベンチャー企業の火種について」
     講師 :高度産業技術科学技術研究所 所長 望月孝晏教授

 研究開発型ベンチャーの創出について、生まれ育ち始めるのが難しく、行政が行っているのは環境整備で、大学の技術・情報が火種かどうかは企業側が判断することであり、それを見極める能力、人材の育成が重要であると少し辛口なご指摘の後、先生から企業へ交流会に参加する意義などのご質問がありました。
「交流は手段であり目標ではない、何を目標に交流するのか」それぞれの企業が目標を掲げ、よりいっそう質の高いはりま産学交流会になっていくことに期待したい。(写真:トップページ上・中)

●講演② テーマ:「呼吸のしくみ」
     講師 :大学院理学研究科生命科学専攻 吉川信也教授

 生命活動を支える呼吸(酸素を吸って食物を燃焼させエネルギーを作る)に関与しているチトクロム酸化酵素の機能について解説していただく。一般的な方法がないため非常に難しい結晶化に成功され、X線結晶構造解析により解明されたチトクロム酸化酵素の立体構造について説明いただきました。「一つのタンパク質を見ていくことで本質を理解することができる」という信念のもと、38年間、チトクロム酸化酵素の研究に取り組んでおられる研究姿勢に参加者一同感動しました。(写真:右上)

●講演③ テーマ:「金は粉になると価値が上がるのか?」
     講師 :大学院理学研究科 科長 木村啓作教授

「金(かね)」の話と聞いて目の色が変わった参加者もあるかもしれませんが、先生のご講演は「金(きん)」についてでした。
金をナノサイズまで細分化していくと、大きさにより色が変わり、また物性も変わってくる。4nm、7nmでは金属の性質を有しているが、1.5nmでは半導体になってしまう。基盤の上にナノサイズの金属を並べて回路を作るという研究について説明いただいた。(写真:右下)

 今回は、大変難解な内容でしたが、約3時間の間、参加者の方々は居眠り?(失礼!)をすることもなく、熱心に聴講して下さったことが印象的でした。吉川教授からは、企業の皆さまが大変熱心に聴いて下さったことの御礼のメールをいただいたほどです。

参加者57名。その内一般参加者8名(写真:懇親会でのご紹介風景ートップページ下)

(司会進行-石橋企画委員 準備&報告者ー澤田企画委員/堤真理)

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